就任式のモーリーの見解とその思い。

1月23日(月)13:00〜TOKYO FM『高橋みなみの「これから、何する?」』にモーリー・ロバートソンが生出演します。「ベスト3先生」で今回は「トランプ大統領就任演説&就任式あるある」と題し、モーリーの感じたこと、思うことを高橋みなみと話します。

当日のトーク内容をradikoで聴くことが出来ます。

1月23日(月)高橋みなみの「これから、何する?」radiko.jp

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■トランプのスピーチに関しての全体の印象
滑舌はいつも悪くアドリブ、力任せで話している事が多い気がしたが、今回のスピーチは饒舌で彼の中では一番良いものではないか。 しかし、トランプ氏なりの「みんなで一つになろう」というメッセージは伝わりやすかった。

■ 興味深かったこと
「世界の中のアメリカ」というのは欠落していて、むしろ「アメリカの中のアメリカ」 のみが述べられていたこと。つまり、アメリカの外のことは含まれていなく、内向きな世界観。

世界に積極的に関与して民主主義を広める使命が、歴代大統領には今まであったが、今回は我々の価値観を強制する気はないが、ただ自分たちが最高の国で、他国が自然に後に従う様になればと考えている。

中国の習近平氏やロシアのプーチン氏の考える世界モデルに似たものを感じる。それぞれに親分がいて、お互い干渉しないという図式。

毛沢東の地位がぐらついた時、自分が悪いのではなく部下が悪い、その悪い奴らをやっつけようという様にしむけた。習近平も同じ手法をとっている。そのことで大衆に爽快感を与える。

トランプの手法をそれに似ていて、「悪い奴らをみんなでやっつけろ!」というのは民主主義を前提としていないポピュリズムの煽り方に似ている。 それぞれに強いナショナリズムをもった国が競合していて、グローバリズムの考え方である、みんなを一つに結ぶ価値観や経済構造を望まないということが起こっている。

「民主主義」は、正義だし社会の権利や富の分配システムとして一番公平だから、アメリカの様に世界もそうしようと、アメリカを世界の機軸にしようという動きを放棄した形となった。「世界地図を違う塗り絵」にしようとしている印象が強い。

EUの必要性も問われだしている。これはロシアにとっても有利な展開になってくるもの。 「世界を捨てて、自国を優先させた」柔らかな体制変化を後押ししていたものを拒否。純粋な力と取引の話しをしていて、お金を超えた人道的な事柄の内容は一切なかった。

■ スピーチの特徴
労働者階級にもわかりやすいスピーチ だったが、握りこぶしのジェスチャーがジンバブエ共和国首相 ロバート・ムガベに似ていた。またローマのシーザーにも似ていた。王様・皇帝を意識しているジェスチャーの様に見えた。

また、多くのセレブがいなかったことが目立った。反対集会がおこなわれていたので、就任式には多くの普段は見られない人たちが見受けられた。これは逆に非セレブ、非エリートの人に逆に希望を与えたのでは。 新しいアメリカン・ドリームを見せつけた結果になったのではないだろうか。

■ 選挙戦とその後、そして就任式での様子の変化
就任式とそれ以前の態度、スピーチ内容になんら変わったことがなかった。 「アメリカ第一」「トランプがボス」であることを再度知らしめた内容となった。

■日本との関係について。今後予想されること
日本がビジネスとして、アメリカに利益があるかどうかで判断をしていく可能性があり、アメリカを軸とした考え方を日本に強く提案してくる可能性もあるのではないだろうか。

TOKYO FM『高橋みなみの「これから、何する?」』オフィシャルサイト

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